嘘と創作を混ぜて語る日記的なもの
2016/11/14 [19:17:52] (Mon)
いやそれがさー、俺もよくわかんねんだけど。
たぶん関係ある話が心当たりあるような?ないような。
んあーええっとな、確か……。
夏休み終わって登校してくる時、通りすがりの神社でさ、祭りやっててさ。そこで木札もらったんだわ。
貰うつもりはなかったんだけど、祭りだからってそこいらの人にみんな配っててさ。断れなかったつーか、まあいいかなーって思ったし。
まあご利益あればいーな、つって一応懐にしまい込んでたんだよな。
んでまあえっちらおっちら歩いてたんだけど、なーんか道がいつもと違っててよー。見知らぬ村に出ちまったわけ。
……おーい作?なんでそんな顔真っ赤にして……あだっ、ちげーよ迷子じゃねえし。いつも言われるけど俺そんな方向音痴じゃねえって。
なんかいつの間にか道とか山が動いてるんだって。
うーんンなこと言われても……ん、続き?あ、そだな。
それで、あー、おっかしーなつって村をぐるっとまわったら、人だかりを見つけてさ。
道きこうと思って近づいたんだ。
「こんちはー、これ何の集まりっすか?」
「おウ、そりゃ決まってら、えれえお坊さまが来たってんで、ありがた~いお話をしてもらってるのよ」
「へえ、どれどれ?」
そこにいたおっさんにちょいとどいてもらってよ、覗き込んだ。
居たんだよな。キツネが。
思わず目を擦っちまったけど。
いや、狐。うん。
袈裟着たキツネ。
そいつがこう、ツンと鼻先あげてさ、エラそーになんか高説垂れてるわけ。
や、俺、しゃべるキツネなんて見るの初めてでさあ。思わず口開けちまっ……あ?いつも開いてる?うそ、まじで?まじかー、気いつけよ。
まあそんで、さすがに驚いて叫んじまってさ。
「えっキツネじゃん」
そしたらありがたそうに狐を拝んでたジイさんバアさんたちが「これ!滅多なことを言うでねえ!」「どこの鼻垂れじゃ!」つって集中砲火くらったんだけど、もっかい狐を見たら、なんかオカシイって気付いたっぽくてさ。
「御坊さまからも何ぞ言うてやって下さり……御坊?さま……?」
「きつね……?」
「狐じゃ……」
「袈裟を着おった狐じゃ」
それに、得意満面だった袈裟狐は見てる方がビビる勢いでみるみる目を吊り上げてさ。
「こぞう!きさま懐になにものを入れておる!」
つって鬼のような形相で言うもんだから、つーかキツネでもあの、なんつーの、鬼みたいな顔っていうのすんのな。裏裏山とかで見かける狐はもっと可愛げある顔してんだけどなあ。
キツネにも綺麗どころとブサイクなのっているんだな。
あーうんそう、懐に何が入ってるって聞かれたら、まあ木札だよな。
つい、「上意である!」とかいう感じでババーンと掲げてやったぜ。
袈裟狐は「ぎゃっ」と叫んだと思ったら、鞠みてーにぽーんと飛び上がって逃げてった。
袈裟なびかせながら逃げてたから、あの袈裟どっかで盗んできたのかもなー。
いや、もう、その場の全員ポカーンだよな。
まさか札見せただけで逃げるとは思わねーじゃん。しげしげと札見ちゃったよな。そんなに効果あったのかよってさ。
ジイさんバアさんたちはそれから大騒ぎだったし。
狐にだまくらかされて色々貢ぎそうになってたみたいでさ、そりゃあ騒ぐよなー。
そんでその札くれないかって言われたんで、札あげて、代わりに道案内頼んだんだわ。いやー、札様様。
あん?なんで渡したはずの木札、今持ってんのかって?
あー。それが、なんか道案内してもらったらその神社の前もっかい通ったんで、ついでにもっかい貰ってきた。
変だよなー、いつも行く道にあんな神社なかったんだけどなあ。
同室のコメント
作兵衛:
おめえそれ学園と真逆に行ってたんじゃねえのか?
いやむしろ今まで迷わなかったのが不思議っつーかよお、道案内してもらってよかったな……。
……あ?毎回学園に行く道の風景が違う?
いやそれ迷ってんじゃねえか!!!!
迷ってんだよそれは!!そういうのを迷子っつーの!!
いい加減お前は自分の方向オンチを認めろや!俺が普段からどんだけ苦労してると思ってんだこのスットコ!
って待てコラなんでこの短時間に迷子になろうとしてやがんでえ!?そっちは厠じゃねえ!!
先輩のコメント
雷蔵:
あっ、ねえちょっと聞きたいんだけど、いいかな?
その神社の場所が知りたくてね。
ええとね、その狐除け?の札が欲しくてちょっと。
えっああ違う違う!ぼくじゃなくてね。
ぼくの同室知ってるかな。鉢屋三郎って言うんだけど……。
彼がね、どうにも狐に好かれやすいらしくて。だから、ちょっと札でも貼っておこうかなと思ってね。
ふんふんなるほど?
ありがとう!早速行ってくるよ!
いやそれがさー、俺もよくわかんねんだけど。
たぶん関係ある話が心当たりあるような?ないような。
んあーええっとな、確か……。
夏休み終わって登校してくる時、通りすがりの神社でさ、祭りやっててさ。そこで木札もらったんだわ。
貰うつもりはなかったんだけど、祭りだからってそこいらの人にみんな配っててさ。断れなかったつーか、まあいいかなーって思ったし。
まあご利益あればいーな、つって一応懐にしまい込んでたんだよな。
んでまあえっちらおっちら歩いてたんだけど、なーんか道がいつもと違っててよー。見知らぬ村に出ちまったわけ。
……おーい作?なんでそんな顔真っ赤にして……あだっ、ちげーよ迷子じゃねえし。いつも言われるけど俺そんな方向音痴じゃねえって。
なんかいつの間にか道とか山が動いてるんだって。
うーんンなこと言われても……ん、続き?あ、そだな。
それで、あー、おっかしーなつって村をぐるっとまわったら、人だかりを見つけてさ。
道きこうと思って近づいたんだ。
「こんちはー、これ何の集まりっすか?」
「おウ、そりゃ決まってら、えれえお坊さまが来たってんで、ありがた~いお話をしてもらってるのよ」
「へえ、どれどれ?」
そこにいたおっさんにちょいとどいてもらってよ、覗き込んだ。
居たんだよな。キツネが。
思わず目を擦っちまったけど。
いや、狐。うん。
袈裟着たキツネ。
そいつがこう、ツンと鼻先あげてさ、エラそーになんか高説垂れてるわけ。
や、俺、しゃべるキツネなんて見るの初めてでさあ。思わず口開けちまっ……あ?いつも開いてる?うそ、まじで?まじかー、気いつけよ。
まあそんで、さすがに驚いて叫んじまってさ。
「えっキツネじゃん」
そしたらありがたそうに狐を拝んでたジイさんバアさんたちが「これ!滅多なことを言うでねえ!」「どこの鼻垂れじゃ!」つって集中砲火くらったんだけど、もっかい狐を見たら、なんかオカシイって気付いたっぽくてさ。
「御坊さまからも何ぞ言うてやって下さり……御坊?さま……?」
「きつね……?」
「狐じゃ……」
「袈裟を着おった狐じゃ」
それに、得意満面だった袈裟狐は見てる方がビビる勢いでみるみる目を吊り上げてさ。
「こぞう!きさま懐になにものを入れておる!」
つって鬼のような形相で言うもんだから、つーかキツネでもあの、なんつーの、鬼みたいな顔っていうのすんのな。裏裏山とかで見かける狐はもっと可愛げある顔してんだけどなあ。
キツネにも綺麗どころとブサイクなのっているんだな。
あーうんそう、懐に何が入ってるって聞かれたら、まあ木札だよな。
つい、「上意である!」とかいう感じでババーンと掲げてやったぜ。
袈裟狐は「ぎゃっ」と叫んだと思ったら、鞠みてーにぽーんと飛び上がって逃げてった。
袈裟なびかせながら逃げてたから、あの袈裟どっかで盗んできたのかもなー。
いや、もう、その場の全員ポカーンだよな。
まさか札見せただけで逃げるとは思わねーじゃん。しげしげと札見ちゃったよな。そんなに効果あったのかよってさ。
ジイさんバアさんたちはそれから大騒ぎだったし。
狐にだまくらかされて色々貢ぎそうになってたみたいでさ、そりゃあ騒ぐよなー。
そんでその札くれないかって言われたんで、札あげて、代わりに道案内頼んだんだわ。いやー、札様様。
あん?なんで渡したはずの木札、今持ってんのかって?
あー。それが、なんか道案内してもらったらその神社の前もっかい通ったんで、ついでにもっかい貰ってきた。
変だよなー、いつも行く道にあんな神社なかったんだけどなあ。
同室のコメント
作兵衛:
おめえそれ学園と真逆に行ってたんじゃねえのか?
いやむしろ今まで迷わなかったのが不思議っつーかよお、道案内してもらってよかったな……。
……あ?毎回学園に行く道の風景が違う?
いやそれ迷ってんじゃねえか!!!!
迷ってんだよそれは!!そういうのを迷子っつーの!!
いい加減お前は自分の方向オンチを認めろや!俺が普段からどんだけ苦労してると思ってんだこのスットコ!
って待てコラなんでこの短時間に迷子になろうとしてやがんでえ!?そっちは厠じゃねえ!!
先輩のコメント
雷蔵:
あっ、ねえちょっと聞きたいんだけど、いいかな?
その神社の場所が知りたくてね。
ええとね、その狐除け?の札が欲しくてちょっと。
えっああ違う違う!ぼくじゃなくてね。
ぼくの同室知ってるかな。鉢屋三郎って言うんだけど……。
彼がね、どうにも狐に好かれやすいらしくて。だから、ちょっと札でも貼っておこうかなと思ってね。
ふんふんなるほど?
ありがとう!早速行ってくるよ!
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