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嘘と創作を混ぜて語る日記的なもの
2025/07/04 [21:42:02] (Fri)
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2015/12/17 [20:43:53] (Thu)

七松小平太


拍手[10回]



 お?おお、お前らも見たのか!
 そうだなあ流石の私もあれはちょっと死を覚悟したな!いやあいさっくんのおかげで命拾いした!


 手こずる忍務が重なって、保健室は怪我人でいっぱいになってた。私の覚えてる限りじゃ、あの時が一番学園の人員は手薄だったな!襲撃がなくてよかったなあ。
 あの時は私も結構な深手を負っていたんだ。流石にくたばるかと思ったな!
 ん?大丈夫だ、ほれこの通り私は元気だぞ!
 なんだ?お手玉か?よおーし!


 …………えーと、どこまで話したっけ?
 ああそうだ、怪我で寝込んでたところか。すまんすまん。
 それでまあ、寝ながらぼんやり天井見てたんだが、変な音がしてな!
 そっちの方を見たんだ。

ごろっ、
べちゃっ、
ごろっ、

みたいな音だ。
 見たら、ははあ、たまげたぞ。

 血塗れの生首があったんだ。

 しかもそいつの顔には見覚えがあった。



 ーー私が殺した侍の顔だ。


 忍務の時、殺した男だった。
 化けて出たか。

 そいつは目をカッと開いて、真っ赤に染まった目から血の涙を流しながら、そりゃあ凄まじい形相でにたりと嗤ってた。
 身の毛が全部逆立つような、厭な笑みだったぞ。
 私もここで終わりか、こなくそめ、と思った時だ。



「はあ!?なにこれ!!」



 素っ頓狂なーーというにはちょっと剣呑だったかなあ。そんな声と共に、見事なローキックがその横っ面に決まった。


「ちょっと!!誰!?」

 すっ飛んでいく生首。

「洗ってない生首なんて衛生的にありえないもの保健室に持ち込んだの!はっ倒すよ!?」


 桶を持ったいさっくんが、仁王立ちで叫んでいた。

 私も思わずぽかーんと口を開けてしまったぞ!
 怒り心頭な顔してるのに、怪我人の体に障らないよう静かにテキパキ動いててな!いやいさっくんプロだなって思ったな!

「まったく!あんな血塗れで!拭かなきゃ……ってあれ?」

 いさっくんが鼻息荒く振り向いた時にはもう生首もその血の痕も消えていてな!なんか不思議そうにしてたけど、いさっくんその辺割り切り早いからなあ。
 すぐ普通に薬作りに戻ってて、それを端で見てた怪我人たちの方がドン引きしてたな!ははは!
 私も傷が開くくらい大笑いしてしまってな!いさっくんにめっちゃ怒られた!

 しかしなあ、あの流れ、笑うしかないだろう?なあ?
 あっはっは、いさっくんはいいなあ!





後輩のコメント


竹谷:
 笑い事じゃないっすよ!あん時俺らも三郎の見舞いでこっそり居たんですけど、伊作先輩、俺らのど真ん中に蹴り込んで来たんですよ!?
 あの瞬間の俺らのシンクロ率ときたら!だから!笑い事じゃないですって!

 なに言ってんすか鍛錬の問題じゃないですよ普通外に向かって蹴るでしょ!?まさかこっちとは思わないでしょうが!
 必死に避けすぎたあまり勘右衛門が腰いわせて、兵助が「か、勘ちゃーん!」って叫ぶし雷蔵は「とりあえず蓋しとこう!」って首に桶かぶせようとするし俺と三郎は大忙しでしたよ!
 マジ勘弁してくださいよおお!


鉢屋:
 はち……竹谷の言う通りですよ!
 いや他のメンバーはともかく俺一応怪我人であそこに寝てたんですからね!?
 雷蔵もなんかああいう時に限って変に行動力あるのホントやめてフォロー追いつかないから本当!お願いします!

 あの時は雷蔵が何かする前に、流れるようにコケた保健の一年が持ってたアッツアツのおじやを例の首にぶっかけまして。なんか断末魔あげて消えてくれたんで良かったんですけど。
 ほんと寝ても覚めても周りは大ダメージなんですからちょっとくらい自重して……え゛っ?

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